清水港湾事務所の取り組み(実施中の事業)
防波堤の改良(地震・津波対策)
平成23年の東日本大震災の教訓を踏まえ、大規模地震に伴う津波により防波堤が倒壊し、港湾利用が再開できない事態を防止するため、平成26年から、防波堤の「粘り強い構造」への改良工事を進めています。
- 主要施設/外港防波堤(改良延長1,300m)
- 主な改良内容/上部工の嵩上げ(高さ約2.5m)、被覆ブロックの新設、消波ブロックの大型化(50t → 80t)
- 事業期間/平成26年~
富士見岸壁の改良(老朽化対策)
飼料・食料用穀物や製紙原料用木材チップ、セメント等のばら積み貨物(バルク貨物)の受入拠点である富士見地区は、岸壁の老朽化が進んでいることから、バルク貨物の安全かつ安定的な受入機能を確保するため、平成27年に、岸壁改良工事に着手しました。
穀物運搬船をはじめとする多くの船舶が利用する中での施工となるなど、難易度の高い条件の中、工事を進めています。
- 主要施設/富士見5号岸壁(延長290m)
- 主な改良内容/既設桟橋を撤去し、矢板式岸壁に改良
- 事業期間/平成27年~
富士見岸壁の改良状況
石材投入作業(令和6年1月)
鋼管杭打設作業(令和5年10月)
新興津岸壁の延伸
清水港新興津地区では、自動車部品・産業機械・電気機器等のコンテナ貨物や、製紙原料となる紙パルプ貨物の取り扱いが増加し、寄港する船舶の大型化も進む中、岸壁の混雑や延長不足により、船舶の沖待ちや他地区での荷役などの非効率な輸送が生じています。
こうした課題に対応し、必要な岸壁延長を確保するため、令和3年から、新興津コンテナターミナルの岸壁延伸工事を実施します。
これにより、清水港背後に立地する自動車産業、製紙産業等の競争力を強化し、地域経済の活性化を図ります。
- 主要施設/岸壁(延伸200m、耐震構造)
- 事業期間/令和3年~
袖師岸壁の改良(老朽化対策)
袖師8号岸壁は、RORO船の接岸岸壁として利用されており、合成樹脂や紙製品のほか、農産物の移出入を取り扱っています。
しかしながら、岸壁供用開始から40年以上が経過しており、岸壁の沈下やエプロン舗装のひび割れなど、岸壁の老朽化が著しく、荷役に支障を及ぼしていることから、令和5年から岸壁改良工事に着手します。
- 主要施設/岸壁(水深12m、延長240m)
- 主な改良内容/袖師8号岸壁 エプロンの嵩上げ、岸壁前面の埋め戻し
- 事業期間/令和5年~
袖師8号岸壁
エプロン舗装のひび割れ エプロン舗装の沈下(最大50cm程度)